2022年9月、札幌市白石区菊水上町に個室サウナ施設「フミノサウナ」がオープン。メディアなどにも取り上げられ、話題となりました。
昨今のサウナブームに加え、創業60年の「富美の湯」がリニューアルし、銭湯から個室サウナに生まれ変わって再出発を遂げたことも注目された理由のひとつ。
コロナ禍による客数の減少、ボイラーの老朽化などにより閉業した銭湯をサウナに転換させ、そのプロデュースを行ったのが、株式会社 MASSIVE SAPPORO(マッシブ サッポロ)です。
「当社は以前にも、廃業した銭湯を無人ホテルとして活用する事業に携わった実績があり、それを知ったオーナーさんからお問い合わせをいただいたことがきっかけで、ご縁がつながりました」。
そう語るのは同社の清水聖子さん、このプロジェクトを成功させた「立役者」です。
「もともと当社はホテルのプロデュースと運営が本業ですから、宿泊施設への業態変更も選択肢にはありました。
一方で、拡大するサウナ市場に注目し、銭湯時代に培ってきた地域の憩いの場として、新たな道を切り拓くことができるのではないかというアイデアも」。
空前のサウナブームの中で三密回避やソーシャルディスタンスの意識が高まり、個室サウナの需要が伸びていることなどから、「富美の湯」は「フミノサウナ」への転換に向けて、舵を切りました。
ワンクルーズとタッグを組むことになったのは、今回が2度目。
「最初はBUIE(同社のシェアハウス事業)の時にWEBサイトのリニューアルでお世話になりました。
その時に広告だけでなく、デザイン面を含めたブランディングの部分もご一緒いただいて、コミットするまでしっかり伴走してくれたんですよね。
実際、弊社との信頼関係を築けていたので、今回もぜひということでお願いしました」。
「フミノサウナ」を作り上げていくプロセスでは、発注側と受注側の関係を超えたチーム力を発揮。「我々がこういう風にしてほしい、こう作ってくださいとオーダーするのではなく、一緒に話し合って、考えて決め込んでいくという流れがほとんどでした。
実際、これまで一緒に仕事をしてきたWEB制作会社さんや広告会社さんは、どうしても依頼する側と受託する側で一線を引く印象がありましたが、ワンクルーズさんはそのボーダーがなく、全部自分ごとのように受け止めて、アイデアを惜しみなく提案してくれました。
ロゴの制作も含めて、本当に一緒に作り上げてきた感じです」。
その期間、1年余り。多い時には週1回のペースで集まっていたと言います。
一番大事にしたのは、ここでしか表現できない「富美の湯」「フミノサウナ」らしさ。
そのアイデンティティこそが、ブランドの肝になると考え、互いに時間をかけて丁寧に話し合ったといいます。
「八角形のロゴは銭湯時代の看板のデザインから引用したり、セルフロウリュこそ最大の個性(売り)と考え、イラストを入れたり……とにかく、こだわるところはとことん(こだわりました)」と笑います。
「フミノサウナ」のオープン後は、FacebookとInstagramを中心に広告を運用。
その効果を「めちゃくちゃ感じています!」との言葉通り、特にInstagramのフォロワーは広告配信後に急増したそうで「スタートする前は700名ほどだったフォロワー数が、現在は1,800人ほどまでに増え、同時にサウナの予約数も伸びています」。
客層は20代の男女が多く、まさにInstagramからの動線が出来つつあることを実感しているのだとか。
「一日に何度かInstagramを確認をしていましたが、昨日800だったのに今日は900、1,000……と、日に日に増えていくので、毎日、広告効果を実感していました。
それ以前は自分たちでも投稿していましたが、この勢いはなかったので、やはりプロの仕事だな、と」。
見え方やデザインのフレームなどを含めて、的確なアドバイスをもらえたからこそ、とワンクルーズに信頼を寄せます。
今後は施設内の飲食部門「SORA KAZE」のPRにも注力したいと語る清水さん。
「まだまだ認知されていないので、これからまたワンクルーズさんにも相談に乗っていただきながら、軌道に乗せたいと考えています」。
サウナの後の「サ飯」として濃いめでガッツリした食事を中心に提供している「SORA KAZE」。
今後はカフェや居酒屋感覚でも使える気軽な食事処として、近所の方はもちろん、もっとたくさんの人に知ってもらいたいといいます。
「サウナ共々愛される施設づくりを目指したいですね」と目を輝かせる清水さん。ワンクルーズの伴走は続きます。
ONE CRUISE Report
ロゴの制作ひとつにもしっかり時間と手間をかけました。デザインが決まるまで、18種類くらいは提案させて頂いたと思います(笑)。
ターゲット、ペルソナを決めるところから議論を重ねていき、様々なご提案をさせて頂きました。
お互い同じ目線と目標で進められ、とてもいい取り組みになったと僭越ながら感じております。