短い動画でインパクトを与え、フォロワーの獲得や売上の増加などさまざまな効果が期待できる「TikTok広告」。多くの企業やブランドがマーケティング施策の一環として活用しています。
そんなTikTok広告には、表示場所や費用相場が異なるいくつかの種類があることをご存知でしたか?TikTok広告は種類が多いため、目的に合わせて適切に広告を配信することが重要です。
そこで本記事では、TikTok広告の種類を一覧でご紹介!種類別の成功事例やTikTok広告を運用する際に気をつけるべき注意点も解説しますので、Tiktok広告配信をこれから始めてみたいという方はぜひ参考にしてみてください。
「TikTokを使って今すぐ集客したい」という場合、TikTok広告を配信するのがおすすめです。弊社の広告運用サービスは少額予算から利用可能ですので、まずは一度ご相談ください。
TikTok広告の種類一覧
TikTok広告には、以下の5つの種類があります。
広告の種類 | 特徴 | 費用相場 |
起動画面広告 |
|
約500万円 |
インフィード広告 |
|
42万円~ |
ブランドエフェクト広告 |
|
380万円〜 |
ブランドオークション広告 |
|
自由に設定可能 |
ハッシュタグチャレンジ |
|
1,000万円〜 |
上の表を見ると分かるとおり、TikTok広告は種類によってそれぞれ特徴や費用相場が異なります。そのため、広告配信の目的や予算に合わせて選択することが重要です。
それぞれの特徴やメリットをさらに詳しく見ていきましょう。
起動画面広告
「起動画面広告」は、その名のとおりTikTokアプリの起動画面に表示される広告のこと。表示する広告は画像・GIF画像・GIFアニメーションなどから選ぶことができ、音声がないのが特徴です。
ユーザーがTikTokアプリを開くとその画面に表示されるため、ユーザー全員に広告を見てもらえるというメリットがあります。また、広告内にリンクを設置できるため、商品ページや自社のホームページに誘導したい場合におすすめです。
ただし、起動画面広告の枠は1日に1社のみに限定されているため、広告枠の競争率が激しく、広告費も高額になりがちです。課金体系はインプレッション課金型ですが、1,000回の表示に対して約770円、1日に換算すると約500万円のコストが必要になります。
インフィード広告
「インフィード広告」は、TikTokアプリ内のおすすめ欄に表示される5〜15秒程度の広告です。インフィード広告は一般の投稿と見分けがつきにくく、いわゆる「広告っぽさ」が少ないのがメリットといえるでしょう。
TikTokは他のSNSとは異なり、基本的にユーザーはおすすめ欄に出てくる動画を閲覧します。一般の投稿と見分けにくいことから、いいねやコメントを受け取りやすく、シェアもされやすいのもインフィード広告のメリットです。
TikTok広告の中ではもっとも費用相場が安く、低価格なプランであれば1日42万円から配信できます。
- Brand Premium:42万円/日~
- ONE DAY MAX:300万円/日
- TopView:625万円/日
シェアを狙いたい場合や広告っぽさを最小限に抑えたい場合、少ない費用で高い効果を得たい企業におすすめの広告です。
ブランドエフェクト広告
「ブランドエフェクト広告」は、企業オリジナルのエフェクトをユーザーの画面に反映できるようにした広告です。カメラアプリの加工機能をイメージすると分かりやすいでしょう。
例えば、ヘアカラー商品を販売する企業が、実際の色のイメージをエフェクトで再現します。ユーザーは動画の中で実際に自分の髪を染めたような感覚を得られるため、気に入れば購買意欲がグンと高まるでしょう。
顔や髪へのエフェクトだけでなく、背景やゲームを通じて実際に楽しんでもらったり、ブランドの世界観を体験してもらったりすることも可能です。
ブランドエフェクト広告の料金プランは、以下の3つ。
- Standard(フィルター/2D前景/2D顔・手):380万円
- Premium(顔変形/コスメティック/髪色チェンジ):520万円
- Deluxe(雨コントロール/3D頭部/ARキャラクター/ミニゲーム):720万円
それぞれ使用できるエフェクトが異なるため、自社の商品やサービスの内容に合わせて選択しましょう。
ブランドオークション広告
「ブランドオークション広告」は、広告を配信しながらターゲットや予算、クリエイティブなどを細かく設定・調整するいわゆる「運用型広告」のこと。広告の成果を分析しながら柔軟に内容を変更できるというメリットがあるため、広告を最適化させたい企業におすすめです。
表示されるのはインフィード広告と同じおすすめ欄ですが、他の広告とは違い、オークション(入札形式)によって広告コストが決まるという特徴があります。複数の広告主が入札額を出し合い、より高い金額を提示した企業の広告が上位に表示されるということです。
課金方式は、以下の2種類。
- CPV(動画が2秒もしくは6秒再生されたときに料金が発生)
- CPM(1,000インプレッションごとに料金が発生)
ブランドオークション広告を運用するにはある程度の知識が必要ですが、他の広告と比べると比較的低コストで運用できます。「とりあえずTikTok広告を配信してみたい」という企業におすすめです。
ハッシュタグチャレンジ
「ハッシュタグチャレンジ」は、企業が用意したオリジナルのハッシュタグに合わせてユーザーが投稿した動画が広告として配信されます。他のSNSにはない、TikTokオリジナルの「ユーザー参加型」の広告です。
TikTokの他の広告よりもエンゲージメント率(投稿に反応したユーザーの割合)が高く、いわゆる「バズり」を生みやすいのがメリット。掲載期間も最大2ヶ月間と長く、中長期的に配信してユーザーにアピールしたい場合におすすめです。
ハッシュタグチャレンジの料金プランは、以下のとおり。
プラン | 内容 | 費用 |
ベーシックハッシュタグチャレンジ |
|
1,000万円 |
スタンダードチャレンジ |
|
1,500万円 |
ハッシュタグチャレンジプラス |
|
1,700万円 |
バトルハッシュタグチャレンジ |
|
2,000万円 |
もっとも低コストな「ベーシックハッシュタグチャレンジ」でも費用相場は1,000万円以上と他の広告と比べると高額ですが、その分高い効果に期待できます。
TikTok広告の成功事例を種類ごとに紹介
では、TikTok広告の成功事例を種類ごとに見ていきましょう。
起動画面広告
カメラアプリ「Ulike(ユーライク)」では、TikTokの起動画面広告を活用しています。「Ulike」の起動画面広告は、アプリを起動すると3〜5秒間、全画面で広告が表示されるというもの。
化粧品ブランド「CLINIQUE(クリニーク)」では、「Ulike」の起動画面広告を活用したキャンペーンを実施。オリジナルフィルターとして、当ブランドで人気のチークとリップを自分好みの配色で疑似体験できるフィルターをユーザーに提供しました。
その結果、4週間のキャンペーン期間中に100万人以上ものユーザーがフィルターを利用。ブランドの認知度拡大につながりました。
インフィード広告
ゲーム・マッチングアプリ制作会社である株式会社Koiniwaでは、「恋庭」でTikTokのインフィード広告を活用しています。「恋庭」は、ゲーム内でアバター同士が町ングし、ゲームをしながら会話を重ね、ユーザー同士の仲を深められるゲームアプリです。
そんな「恋庭」は、新規顧客の獲得やアプリのダウンロード数の増加を目標に、「ゲームしてたら、恋人ができた」というブランドメッセージを全面に押し出した広告を配信。「ゲーム」と「マッチングアプリ」の両面性をユーザーに伝えることに成功し、多くの新規ユーザーを獲得しました。
ROAS(広告費用対効果)は過去のキャンペーンと比較して1.3倍、アプリインストールコストは74%削減、LTV(顧客生涯価値)は120%という驚きの結果を残した成功事例です。
ブランドエフェクト広告
「誰でも二次元」は、画面上のバーをスライドさせると、画面上に写っている顔が二次元アニメ風に変わるブランドエフェクトです。TikTokからスタートし、他のSNS上でも話題になるほど注目度が高かった成功事例といえます。
「誰でも二次元」が話題になったポイントは、エフェクト機能に加え、他のサービスも同時にリリースされたこと。理想の二次元の恋人をおすすめされたり、診断系のエフェクトが利用できたり、楽しみ方がさまざまあったことで多くのユーザーが楽しみました。
さらに、二次元アニメ風に加工された画像はシェアしやすく、拡散力があったのも成功の理由といえるでしょう。
ブランドオークション広告
消費者金融・カードローン業者の「アイフル」は、若年層へのアプローチを目的に、TikTokのブランドオークション広告を活用しました。
まずは、テレビで配信されていた人気の横長CMをTikTokで配信。それだけでも一定の成果を得ましたが、さらなる効果を目指し、TikTok用に縦長に調整して配信しました。内容もスマートフォン画面に合わせて上下に連動する形にすることで、これまでよりも広告認知やブランド認知、ブランド想起ともに向上。
運用と改善を同時に行えるブランドオークション広告ならではの成功事例です。
ハッシュタグチャレンジ
大手生活用品メーカーライオン株式会社では、新発売の歯磨き粉「Lightee(ライティー)」のPR施策として、ハッシュタグチャレンジ「#顔の印象は歯で変わる」を開催。
歯の美白効果に期待できる当商品にちなんで、歯の色を明るくし、同時に肌のトーンアップも叶えられるエフェクトを提供しました。その結果、「歯が白く明るいと、顔の印象も明るく見える」というメッセージとともに、「Lightee」の認知度向上に成功。
何人かのインフルエンサーを起用してハッシュタグチャレンジを行い、拡散を狙ったのも成功の理由といえるでしょう。
TikTok広告の注意点
最後に、TikTok広告を出稿する際の注意点を解説します。
不具合が修正できない
TikTok広告は、一度出稿してしまうと広告内容を修正できません。広告文の誤字や脱字、リンク切れ、機密情報の映り込みなどには十分注意しましょう。
クリエイティブの不具合に気付いて動画を削除した場合でも、広告コストは全額請求されてしまいます。コストを無駄にしないためにはもちろん、ブランドイメージを崩さないためにも出稿前のチェックは入念に行うようにしてください。
ただし、運用しながら改善できるブランドオークション広告であれば、配信後の修正・調整ができます。
申し込み後にキャンセルできない
TikTok広告は、広告が配信される前にメールで出稿を依頼申し込みを行う必要があります。出稿後の修正ができないのと同じように、一度出稿の申込みをしてしまうと原則キャンセルができないため、注意しましょう。
また、TikTok広告は申込みが完了した時点で広告コストが全額請求されます。スケジュールや予算をしっかりと確保した上でクリエイティブのチェックを複数回行い、申込みをしましょう。
純広告の最低出稿単価が高い
TikTokは他のSNSと比べて純広告の最低出稿単価が高いというデメリットがあります。純広告とは、事前に一括で広告費用を支払って定められた広告枠に出稿する広告のこと。
TikTok広告の場合はブランドオークション広告以外が純広告に該当しますが、比較的低単価なインフィード広告でも42万円から、高単価なものだと1,000万円を超えるものもあり、高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、言い換えればコストさえかければある程度の成果が保証されていることにもなります。事前に費用対効果をしっかりと計算し、目的に合った広告を選択することが成功のカギといえるでしょう。
人気ジャンルの傾向が変わりやすい
TikTokの特徴として、人気ジャンルや流行りの傾向が変わりやすいというものがあります。例えば、TikTokが話題となった当初に人気だったダンス、自撮り系、可愛い女の子、かっこいい男の子に関するコンテンツの視聴率はすでに下がっていて、今後はアニメやドラマ、音楽、エンタメ、フィットネス、料理などのコンテンツの人気が高まると予想されています。
「TikTokといえば〇〇」という固定概念を捨て、トレンドを取り入れたクリエイティブ制作を行うことが重要になります。
広告を出せない商品・サービスがある
TikTok広告では、一部の商品や業種は広告を出せない決まりになっています。例えば、タバコやアルコール、薬物関連の製品・サービス、武器、ギャンブル、アダルト商品・サービス、政治的コンテンツなどが禁止商品に該当します。
他にも禁止されているコンテンツはさまざまあるため、出稿する前に必ずTikTokのブランドコンテンツポリシーを確認するようにしましょう。
関連記事:TikTok広告の審査に落ちる原因は?通過条件や対処法も解説
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まとめ
TikTok広告は、フォロワーの獲得や売上の増加などさまざまな効果が期待できるため、多くの企業やブランドがマーケティング施策の一環として活用しています。
TikTok広告には、「起動画面広告」「インフィード広告」「ブランドエフェクト広告」「ブランドオークション広告」「ハッシュタグチャレンジ」の5種類があり、それぞれ特徴や費用相場が異なります。広告配信の目的や予算に合わせて、自社に合ったものを選択しましょう。
「TikTok広告を始めたいけど何から手を付ければいいのかわからない」「社内にTikTokに関する知識やノウハウがほとんどない」という場合は、外注サービスを利用するのがおすすめです。ワンクルーズでも承っておりますので、広告配信に疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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