前回はCPAの改善策を見つけだす為のポイントを書きました。
具体的な改善策を導き出しPDCAを回していくと、どうしてもCPAが上昇してしまう(抑えられない)局面にぶつかります。これまでも「コスト(CPA)を抑えて、CV数を増やすのが運用のゴールである」というようなことを書いてきましてが、「CPAを据え置いて、CV数を増やす」ということが原理的に不可能な段階というのが存在します。
もちろんずっとその状態が続く訳ではありません。(その状態が続くようなら根本的な原因が他にあるでしょう)
通過儀礼的に迎えるCPA上昇のフェーズに対して、必要以上に慌ててしまったり、コストを抑えようとして機会損失を発生させることがないように、そのメカニズムを見ていきましょう。
CV獲得の難易度を金額で考えてみる
基本的にはCV数を増やそうとすると、CPAは高くなっていきます。CV数を増やすということは、より獲得のハードルが高い層に向けて広告を出すということになります。
仮にターゲットユーザを
- 今すぐ買う
- 買おうと思っている
- 興味はある
という3つに分類してみましょう。
そうすると獲得効率 = CPAは画像のようになります。
三角形の底辺に位置するターゲットを購買層に転換させるためには、なんとかアプローチをして、三角形の上部階層にまで引き上げてあげる必要があります。当然購買から遠いユーザーを購買層に転換させるためには費用が多くかかります。
その池にまだ魚はいるか?
上記画像の色分けされた領域を、それぞれ池に見立ててみましょう。CVするユーザーはその池を泳ぐ魚ということにします。
仮にCPAが5000円を維持したまま、CV数が増え続けているという場合、一番上の5000円の池にはまだ釣ってない魚がいるということです。この5000円の池で魚を全て捕りつくしてしまったら、10000円の池に漁場を移すしかありません。移った先の池でイケてる釣りテクニックを発揮すれば、当然CV数は増えていきます。しかしCPAは倍になります。
氷山の一角
三角形の上部に位置する池から順に釣りを始めて、順調にCV数を伸ばして来ました。しかしCPAはどんどん上昇していきます。
ですがこの三角形全体で示している層は、総じて需要が顕在化している層です。リスティング広告は「自身の欲求を”キーワード”として自ら認識しており、それを検索し、クリックする」という前提のもと成り立っています。もし大きな三角形の中にいる魚を全て捕りつくしてしまった場合、「自身の欲求に気づいていない層」もしくは「欲求を言葉として想起で来ていない層」を相手に戦う必要があります。いかに需要を取り込むか?ではなく、潜在的な需要を掘り起こすことにお金を使わなければいけません。
CPAが高くなるのは自然なこと
CV数を拡大するために見込み顧客・潜在顧客へアプローチの幅を広げていけば、CPAが高くなるのはごく自然なことです。アプローチしているユーザー層の性質を把握していないと、ただだたCPAだけが高騰しているビジュアルとなり、コスト抑制の為に獲得できたはずのCVを諦めることになってしまいます。
ターゲット層に合わせてCPAを調整する
許容できるCPAを引き上げるために何が出来るか
潜在層へアプローチを広げていくに従い、CPAが上昇する事はご理解頂けたと思います。その状態をただ受け入れるだけではただただ獲得効率が悪くなり、CV数が増える度に旨味が薄れていくばかりです。許容CPAの上限を引き上げながら、旨味を維持するために何かできることはないでしょうか?
粗利を増やす
小売り業界の方々からは「そんな簡単に恐ろしいことをいうもんじゃない!」と怒られそうですが、単純に1CV当たりの粗利を増やすことが出来れば許容できるCPAの幅は広がります。
粗利を増やす方法には
- 販売価格を上げる
- 原価を下げる
の2種類があります。
価格帯を挙げながら高級感を演出するといった方法で販売数と利益額のバランスを取ることは可能です。どういった価格帯でどういったプロモーションが最適かを試すのは、WEBマーケティングの得意技です。CV数を最大化する過程で販売価格はいくらが最適か?を一度見直してみてもいいかもしれません。
客単価を増やす
クロスセルを狙う
クロスセルはある商品を購入したユーザーに、別の商品を買ってもらうことを言います。
セット買いやまとめ買いの訴求を行ったりといった施策が考えられます。またモール内の顧客動線を見直したりすることでも買い上げ点数を増やして行くことが可能です。
アップセルを狙う
購入した商品より上位の商品・サービスにランクアップしてもらうことを言います。
商品を購入してくれた顧客に対して、ひとつ上のランクの商品のクーポンを発行するといった施策等が考えられるでしょう。
リピート客を作る
顧客一人一人が自社と長い期間お付き合いをしてくれれば、その顧客からの売上は増えます。
- メルマガなどでの継続的なフォロー
- サポートやアフターフォローの充実
- リピーター向けの料金設定
などリピート施策を充実させることで、1つのCVを起点として継続的な売り上げ増を図ります。
まとめ
低いCPAで運用出来ていると、「なんとかCPAを維持したまま次のステージへ」というバイアスが掛かってしまいます。CV数を増やすという目標のためには数字の悪化についてはある程度許容しつつ、本質的な改善を行なっていくことが大切です。
それでは!
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