Facebook広告を出稿するなら、そのパフォーマンスを測定して改善を行っていくことは必要不可欠です。
かつてはその確認のための手法として「関連度スコア」がありましたが、今では「広告関連度診断」に刷新され、新しく3つの指標が加わっています。
この記事では、新しく加わった3つの指標がどういった指標なのか、活用方法と併せてご紹介します。
facebook広告の関連度スコアとは
今までFacebook広告において、広告の品質やターゲットユーザーとの関連性の度合いを示す指標として「関連度スコア」という指標を用いていました。
関連度スコアは、広告を見たユーザーのポジティブな反応(クリックやアプリのインストール、動画の再生など)とネガティブな反応(広告を非表示にするなど)によって計算され、1〜10までの十段階で広告とユーザーの関連性が評価されていました。
そしてFacebook広告の出稿者は、この関連度スコアを参考にして出稿している広告の反応の良し悪しを判断し、ABテストを行い自社の広告の改善に努めていました。
関連度スコアに代わる新しい指標は?
2019年4月30日以降はこの関連度スコアという指標が廃止され、それに代わる指標として以下の3つの指標が導入されるようになりました。
- 品質ランキング
- エンゲージメント率ランキング
- コンバージョン率ランキング
これら3つの指標は「広告関連度診断」と呼ばれ、今までのように評価を数値で行うのではなく「平均」「平均より上」「平均より下」という相対的な評価によって判断されるようになりました。
それぞれの指標について解説していきます。
品質ランキング
品質ランキングとは、オーディエンスが同じ場合の他社の広告と比較した際の完成品質を表しています。
広告の品質は様々な要因で測定されており、広告を見た人や非表示にした人からのフィードバックや低品質だとみなされる広告の特徴(意図的な情報の隠蔽や感情を煽るような表現、エンゲーメントベイトなど)が判断材料とされています。
品質ランキングは以下の5パターンで示されます。
- 平均以上(上位55%)
- 平均(35%〜55%)
- 平均以下(下位35%)
- 平均以下(下位20%)
- 平均以下(下位10%)
(この5パターンは後に説明する「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」でも同様です。)
これらの品質ランキングはダイナミッククリエイティブでは利用できず、測定できる期間は過去35日間のみという点に注意が必要です。
品質ランキングが平均以下(下位35%)だった場合、広告の感性品質はオーディエンスが同じ場合の他の広告の中で下位35%に属すると判断できます。
エンゲージメント率ランキング
エンゲージメント率ランキングとは、オーディエンスが同じだった場合の他社の広告と比較した際の期待エンゲージメント率を表しています。
エンゲージメント率は広告を見た人のクリックや反応、コメントやシェアまたは拡散する確率から算出されます。
ただし、エンゲージメントベイトを行うことでは、広告のパフォーマンスは向上しない点に注意が必要です。
エンゲージメント率ランキングでは、ダイナミッククリエイティブや広告想起リフト、インプレッションやリーチ、カスタムコンバージョンまたはバリューの最適化を目的とした利用はできません。
こちらも、過去35日間の情報のみ確認することが出来ます。
コンバージョン率ランキング
コンバージョン率ランキングでは、ターゲットオーディエンス及び最適化の目的が同じ場合の広告と比較した時の予想コンバージョン率を表しています。
予測コンバージョン率は、広告を見たオーディエンスが最適化の目的を達成してくれる可能性を算出します。
商品やサービスによっては、同じ広告オークションの競合広告よりもその性質上、コンバージョン率が低くなるというケースもあります。
高額な商品や購入の前に十分な検討が必要な商品(宝石類など)は、安価な商品や十分な検討を必要としない商品(Tシャツなど)よりもコンバージョン率ランキングが低くなりやすい点に注意が必要です。
つまり、一概にコンバージョン率ランキングを参考にするのではなく、あなたが広告によって広めたい商品の属性によっても影響されるということを理解した上で、指標を活用する必要があります。
また、コンバージョン率ランキングはエンゲージメント率ランキングと同様に、ダイナミッククリエイティブや広告想起リフト、インプレッションやリーチ、カスタムコンバージョンまたはバリューの最適化を目的とした利用はできません。
この指標で確認できる情報は、他の指標と同じく過去35日分のみとなっています。
広告関連度診断の確認方法とは
実際に広告関連度診断を確認する方法を解説していきます。
広告関連度診断は、Facebook広告管理画面の広告レポートもしくは、広告セットから確認することができます。
ただし、デフォルトではみられない仕様ですので、500インプレッション獲得後にご確認ください。
手順は以下の通りです。
- 広告マネージャーの画面を開く
- 「列をカスタマイズ」を選択する
- クリック後に遷移した画面内で「品質ランキング」「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」の3つが表示されるので、それぞれにチェックを入れ「実行」をクリックする
広告関連度診断の内容を運用に活かす際のポイント
広告関連度診断の内容は、見るだけではなく運用に活用することが大切です。
活用する上で大切なポイントを紹介しますので、Facebook広告の効果を最大化させるためにぜひ参考にしてください。
パフォーマンスの低い広告の診断に活用する
まず大原則なのですが、広告関連度診断の結果、パフォーマンスが低い広告に対して活用しましょう。
関連度が高いからといって、必ずしもあなたの最適化したい目的のパフォーマンスを高めるとは限りません。
そのため、関連度が高い広告をさらに精度を高めるというよりは、パフォーマンスの低い広告の改善のために広告関連度診断を活用してください。
また、診断を行う際は3つの指標を個別に確認するのではなく、複合的に判断する方が効果的です。
3つのランキングのどこが平均以上で何が平均以下なのか、単体で見るよりも総合的に見る方が広告の改善効果は高まっていくでしょう。
平均以下のパフォーマンスを平均まで引き上げる際に活用する
また、パフォーマンスの低い広告を改善する場合には「平均的なパフォーマンスを平均以上に高める」よりも「平均以下のパフォーマンスを平均に引き上げる」方が効果があるため、まずはそちらから着手するといいでしょう。
平均に引き上げるために注意すべき点は以下の3つです。
テキストオーバーレイに注意する
Facebook広告では、広告内の画像や動画内に文字が多すぎると低品質だと判断され、広告が掲載されにくくなることがあります。
広告を改善する際はまず、広告内のコンテンツに文字が多すぎないかどうかを確認しましょう。
画像に対して文字が多すぎず適切に配置されている方が、より多くの人にリーチできる可能性が高くなるとされています。
情報を故意に隠蔽しない
また、広告のコンテンツ内に表示すべき情報を隠し、リンク先に遷移して初めて情報を見ることができるといった広告は避けましょう。
こちらも低品質な広告と判断され、広告の掲載回数が減ってしまいます。
また、近年では広告内で顧客が不利益を被る可能性がある情報を意図的に隠し、ランディングページ内で小さく表記するのみとした広告手法がメディアによって取り沙汰されるケースが増えています。
消費者を騙すことに繋がり、消費者庁の指導が入る事態に発展するケースもあるため、広告の品質という観点だけでなく情報の隠蔽には気をつける必要があります。
大げさな誇張表現を使わない
広告内で誇張するような表現を使うことは避けましょう。
ユーザーのいいねやコメントを稼ぐ目的のスパム的な広告だと判断される可能性があります。
また、最近では薬機法や景品表示法などの規制も厳しくなっており、過度な誇張表現は出稿停止を命じられるケースもあります。
ユーザーファーストで広告を作成するように心がけてください。
クリエイティブとターゲット設定の組み合わせの最適解を目指す
クリエイティブやターゲット設定の理想を個別に検討するのではなく、それらの組み合わせとしての最適解を模索することが大切です。
特定のオーディエンスに響くクリエイティブが他のオーディエンスにも響くとは限りません。
Facebookの配信システムを利用した上でターゲットを広めに設定し、最適なオーディエンスにリーチするという手法も効果的な場合が多いです。
ランキングをあげることを目的にしない
広告関連度診断の結果を受け、3つの指標のランキングを高めることを目的にしてしまいがちですが、本当に大切なのはその先にある目的の最適化です。
ランキングが低くても目的達成のパフォーマンスが高いということもありますし、その逆でランキングが平均以上なのに目標があまり達成されないというケースもあります。
ランキングの数値のみを過信するのではなく、実際の成果もしっかりと鑑みてランキングの向上を目的とせず、本来の目的に向かって広告を最適化していきましょう。
まとめ
Facebookの広告関連度スコアは2年前に刷新され、現在では「品質ランキング」「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」の3つの指標を新たに確認できるようになりました。
これらの指標を上手に活用すれば広告のパフォーマンスを向上させることができ、目的達成に近づけることが出来ます。
ランキングの向上だけを目的にするのではなく、実際の成果も考慮に入れて広告の最適化を進めていきましょう。
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