Webサイトやアプリ上の広告枠に表示されるディスプレイ広告(バナー広告)は潜在層にアプローチできる広告です。ユーザーの興味関心に対して、キーワードやURLでターゲティングする事で、高い精度で広告を配信する事ができます。
サービスを知らない層へ認知させることが得意な広告手法で、潜在的なニーズを引き出すことができます。料金体系は、クリックされるごとに料金が発生するクリック単価制が主流です。他にも、広告の表示回数(1,000回など一定回数)に応じて料金がかかるインプレッション単価制をとる場合もあります。
検索広告(リスティング広告)はキーワードにより、広告表示相手を選定できます。それにより自社の商品やサービスを欲しているユーザーに的確に広告を表示する事ができます。検索広告は顕在層に訴求できますので、ディスプレイ広告よりもコンバージョン獲得率が高いと言われています。
しかしディスプレイ広告にはリスティング広告にはない多くの特徴がありますので、ディスプレイ広告を使えば多くのCVにつなげることも可能です。
ディスプレイ広告の特徴
画像や動画による訴求が可能になる
ディスプレイ広告はサイトの広告枠に、画像や動画による、ユーザーへの訴求を行うことができます。テキストのみではユーザーに伝えることができる量に限界があります。画像の情報量はテキストの数百倍と言われています。
それによりテキストでは伝えきれない商品やサービスの独自の雰囲気を伝える事ができます。
豊富なターゲティング方法
ターゲティングとは、条件を指定して広告の表示対象を絞ることを言います。先ほども書いたように、ディスプレイネットワークはユーザーの興味関心やWEBサイトの種類毎にターゲティングを行う事ができます。ターゲティング方法は大まかに2つのパターンがあります。
ターゲティングには、以下の2つが存在します。
- 人のターゲティング
広告を表示させる「人」を絞るターゲティングです。「◯◯に興味を持っている人」に広告を表示させる、といったイメージです。 - 広告枠のターゲティング
広告が表示される「枠」を持つサイト自体を絞るターゲティングです。「◯◯を扱ったサイトの広告枠」に広告を表示させるようなものです。
他にも類似ユーザーといったターゲティングもできます。類似ユーザーとは、ある条件を達成したユーザーに、近しい性質を持ったユーザーに広告を表示する事ができます。
条件の設定方法はかなり自由に設定する事ができます。例えば、商品を購入したユーザや、ある特定のページを訪れた事があるユーザーなど多くの設定を行う事ができます。アカウント内に一定のデーターが溜まっているアカウントであればかなり強力なターゲティングを行う事ができます。
リマーケティング広告が強力
オーガニック、広告問わず、自社サイトを訪れたユーザーをリスト化し、そのリストによりターゲティングを行う方法です。サイトを訪れると、その広告をネット上でずっと出てくることかありませんか?それがリマーケティング広告です。
簡単に説明しますと、一度サイトを訪れたが離脱してしまったユーザーを追跡する広告です。
サイトを訪れるユーザーの9割はコンバージョンすること無く離脱していると言われています。基本的にユーザーは商品を知ってから、比較・検討期間が必要になりますので、即決に至ることは少ないのです
ディスプレイ広告の成功事例
今回は札幌の大規模商業施設のECサイト(食品)のリスティング広告の運用事例です。札幌の流通業界で先駆けてディスプレイ広告を行い、今や様々なWEBを使った広告を展開しております。
今回取り扱いした商材は「北海道産の農産物」でしたので、北海道外のエリアに配信しました。
ディスプレイ広告ではユーザーの興味関心と連動した「カスタムアフィニティ」カテゴリへの配信を行いました。商品に興味のあるユーザーに対して広告を表示するので、認知度の向上を図ることができますので新規顧客獲得には適しています。
アフィニティとは親や親近感という意味を持っております。つまりアフィニティカテゴリとは、「特定のものについてかなり調べている(興味を持っている)ユーザー」にターゲティングする手法です。
今までのアフィニティカテゴリは認知を広げる施策として効果を発揮しておりましたが、配信リストは少し癖がありました(健康・フィットネスマニア・買い物好き・料理愛好家など)。また従来のカテゴリに似ている部分もありました。新たに進化した「カスタムアフィニティカテゴリ」は文字の通り、アフィニティカテゴリをカスタムする事ができます。
新規顧客獲得を目的とする場合は、カスタムアフィニティカテゴリを使うと認知度の向上に繋がりとても有効な配信方法となります。
今回は「アスパラ」を販売している他社サイトを訪れたユーザーに自社の広告を配信することができるので、競合サイトに興味があり、そのサイトに訪れたユーザーに対して広告を配信する事となります。
ターゲットユーザーの関心事や好みのコンテンツがあるウェブサイトを入力します。ビッグワードはできるだけ避けて、例えば「アスパラ」「産地直送」など具体的なキーワードを設定するのがよいです。ウェブサイトURLは、競合となりうるアスパラを販売している通販サイトを入力します。
カスタムアフィニティでこのような設定を行う事で、設定したウェブサイトを訪れたユーザーに広告を配信する事ができますので、競合他社から見込み顧客を誘導する事が可能となります。
新たなお客様層からの申し込みを獲得
ターゲット設定をしっかり行うことで、ニーズにマッチした情報配信を行うことができ、このECサイトでは広告経由で毎月数十件と多くの販売申し込みに繋がっております。テレビCMやチラシでは反響を測りづらい部分がありますが、今までとは違った部分を予算化することで広告データをまとめ、ターゲットの整理や運用方法の改善を繰り返しております。このような広告配信を行う事で新たなお客様へのアプローチに繋がった事例となります。