リスティング広告を配信する際には、一定のルールがありますよね。例えば「文字数制限」だったり「!や?は複数使ってはならない。」などなど。
これら以外にも一定の商材を扱う際にはルールが課せられます。それが薬機法(薬事法)です。少し前まで薬事法という名前だったので薬事法だと聞き覚えのある方がいるかもしれません。
薬事法とは何か
薬事法とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。超ざっくり簡単に言ってしまうと「薬や医療機器で嘘や勘違いするような表現は書くなよ」というものです。
例えば『この薬はアメリカで一番売れています!絶対に痩せます。』というような表現が禁止ということです。このような広告は見たことないですよね?なぜなら禁止されているからです。
他にも「私はこれで痩せました!」「これで痩せることができますよ」「続ければ痩せる可能性があります」というような表現
上記のような表現を許してしまうとユーザーが誤認してしまう可能性があるので、証拠が出せないようなものは断定的表現が全て禁止されている。というものです。
規制業界
薬機法は先ほども書きましたように医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」ですので、『医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器』の業界や商品を規制します。
規制業界は名前の通り医薬品や医療機器関係とはある程度予想がつきますが、なんと他にもペットフード・健康美容器具・雑貨・家電類です。
わかりやすく超ザックリ言いますと身体(人間以外も含む)に対して使用するものには、その影響に関する表現の規制があります。
GoogleとYahoo!で規制される業界
そもそもなぜ薬機法がリスティング広告に関係あるのかというと、薬機法内に「広告における3要件」というものがあり、これらのいずれの要件も満たす場合は広告に該当するものと判断しています。
■広告の3要件
1)顧客を誘引する(顧客の購入医薬を昂進させる)意図が明確であること。
2)特定医薬品等の商品名が明らかにされていること。
3)一般人が認知できる状態であること。
これらの3要件をリスティング広告は完全に満たしています。ですのでリスティング広告内の表現も取り締まりの対象になります。
以上のことからリスティング広告では『医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器ペットフード・健康美容器具・雑貨・家電類』は取り締まられる。
と!思いきやそれは少し違います。GoogleとYahoo!では広告掲載ポリシーが違いお互いに全てが規制されているわけではありません。
なので、媒体ごとに規制基準をまとめました。
Google 広告では、ヘルスケア・医薬品に関する広告規制に準じ、広告掲載のポリシーが定められております。
Google はヘルスケアや医薬品に関する広告規制に従うよう努めており、広告やLPは法律や業界基準に準拠する必要があります。
ヘルスケア・医薬品の広告規制で影響する商品やサービスは具体的には『オンライン薬局・医薬品メーカー・処方薬・市販薬』です。これらをリスティング広告で配信する際には一定の規定に従わなければけません。
オンライン薬局
日本でのオンライン薬局の宣伝は、「医薬品市販承認取得者の許可証」の有効な登録番号を提示している場合に限り許可されます。処方箋の集配サービスを宣伝することは許可されません。代理店だけでなく広告主も Google の許可も受ける必要があります。
オンライン薬局の広告かどうかは複数要素(広告、サイトやアプリのコンテンツ、提供されている商品やサービスなど)により判断されます。
医薬品メーカー
医薬品メーカーの商材は処方薬と市販薬の2つに分離されて判断されます。それぞれに広告配信の要件が設定されています。
処方薬
広告文やランディング ページ、キーワードでの処方薬に関連する用語の使用は、以下の例外を除いて許可されません。
医療従事者、薬局の実店舗、医薬品メーカーのみアクセス可能なウェブサイトでは、キーワードとして処方薬の用語を使うことが認められます。
つまり一般人がアクセスできない卸系のサイトだと広告配信が可能ということになります。つまりほとんどの会社が広告を配信出来ません。
市販薬
日本で市販薬を宣伝する広告は、その広告主様が有効な許可証を取得し、ウェブサイトにその登録番号を掲載している場合にのみ許可されます。
さらに下記の薬品は合法非合法に関わらず禁止されています。
- 宣伝が禁止された医薬品とサプリメントのリストにあるすべての商品(このリストは、禁止対象商品をすべて網羅しているわけではありません)
- エフェドラを含有する商品
- ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が減量や体重管理に関連して、または同アナボリック ステロイドと共に宣伝される場合
- 医薬品有効成分や危険な成分を含有するハーブ系サプリメントや栄養補助食品
- 虚偽または誤解を与える効果効能(処方薬や規制薬物と同等の効果があるなど)
- 政府の承認を得ていない商品で、病気や疾患の予防や治療における安全性や効果があると示唆しているもの
- 政府または規制機関による措置や警告の対象となったことのある商品
- 不承認の医薬品やサプリメント、または規制薬物と混同する可能性がある名前の商品
Yahoo!
ヤフープロモーションは下記の4つに対し規制を設けております。
・食品
・健康器具
・薬用化粧品(医薬部外品)・化粧品
・医薬品・医薬部外品・医療機器
表現方法に関しては細かに設定されています。ヘルプに規定が載っていますので下記サイトをご確認ください。
食品
参考サイト:https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1601
健康器具
参考サイト:https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1603
薬用化粧品(医薬部外品)・化粧品
参考サイト:https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1599
医薬品・医薬部外品・医療機器
参考サイト:https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1597
基本的には上記項目全てで暗示や誤認を招くような表現が禁止されています。
守らないとどうなるのか
薬機法の規定に違反した場合、罰則と罰金があります。懲役刑では贈収賄に関わった場合に最長で7年以下の懲役が課せられることになります。贈収賄にかかわらない場合でも。最大で5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金が課せられることもあります。株式会社等の法人が薬機法違反に問われれば、代表取締役社長等が逮捕されます。
薬機法はかなり重い罰ですのでまさに知らなかったでは済まされません。
事例 製造販売者名表示がない育毛剤の販売
不正表示の医薬部外品販売容疑で逮捕した事例です。育毛剤を販売した際に、容器に製造販売業者の氏名などを表示しなかったことを理由に会社員が逮捕されました。
さらに医薬部外品の製造・販売の許可も受けていなかったため(薬機法第12条・13条違反)、無許可の育毛剤を販売したとして再逮捕されています。
こんなことで逮捕さえるのかと思うかもしれませんが、実際逮捕されていますので最新の注意を払ってください。
まとめ
薬機法に関してはかなり最新の注意が必要です。薬機法に関する業務を行う際はLP一つ作るのにもかなりの労力が必要です。リスティング広告に関しては薬機法を守った上で更にPDCAを回して結果を出さないといけませんので、広告文を変更1つ取っても時間が掛かってしまいます。
規制は今後もどんどん厳しくなっていきますと思いますので、もし自社内で運用するのが難しい場合は薬機法関連をメインとして広告運用する代理店もありますので委託するのもお勧めです!
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