国内の月間アクティブユーザーが3,300万人を誇るインスタグラムは、企業の広告を出稿するプラットフォームとしても人気を得ています。
しかし、SNSでの広告出稿は当たり前のようになってきているため、インスタグラムでもただ広告を出すだけでは成果に繋がりにくいのが現状です。
そのため、インスタグラムで広告を出稿する際には、ユーザーが思わず目を止めてしまうようなクリエイティブを作ることが他社との差別化のために必要と言えます。
ですが、「他社と差別化できて効果もあるクリエイティブってどうやって作るの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、「効果的なクリエイティブの作り方を知りたい」と考えている人のために、インスタグラム広告のクリエイティブを作るときのポイントをまとめました。
インスタグラム広告におけるクリエイティブの役割
インスタグラム広告のクリエイティブとは、広告そのものを指します。
クリエイティブの役割は、自社の認知拡大やユーザーのフィード(タイムライン)に広告を表示して商品ページやサービスページへとタップまたはスワイプしてもらうことで、自社サイトへ誘導することです。
インスタグラムかつ広告というと、クリエイティブはおしゃれでハイクオリティなものが必要だと考える人もいるかもしれません。
ですが、近年のインスタグラム広告におけるクリエイティブは、洗練されているものというよりは、日常の一コマを切り取ったものや遊び心があるものが、効果が高い傾向にあります。
というのも、数年前は一般ユーザーのインスタグラムも、いわゆる”インスタ映え”するおしゃれな投稿が人気でした。
ですが、昨今では”気軽な投稿で自分の日常にも取り入れられそう”レベルの投稿が人気を集めやすくなっています。
そのため、一般ユーザーの投稿に紛れて表示されるインスタグラム広告も、ハイクオリティすぎるといかにもな広告感が出てしまうのです。
クリエイティブの第一関門は、ユーザーに嫌がられずに関心を引き寄せることが大事ですので、昨今の流れに乗って洗練されすぎない一般ユーザーの投稿に馴染むクリエイティブを意識しましょう。
クリエイティブ作成時のポイント
インスタグラム広告のクリエイティブは、大きく以下の3つに分けられます。
- ストーリー
- 投稿(画像)
- 投稿(動画)
それぞれのクリエイティブによって、作るときのポイントが多少異なりますので、一つずつクリエイティブ作成時のポイントを紹介していきます。
ストーリーの場合
フォーマット
- 画像のアスペクト比:9:16
- 画像の枚数:10枚まで
- 動画の長さ:1〜15秒
- 最大サイズ:画像→30MB、動画→4GB
- 画像、動画のファイル形式:jpg、png、gif、MP4、MOV
- 推奨サイズ:1,080×1,920px
- 最小解像度:600×1,067px
クリエイティブ作成時のポイント
ストーリーズ広告は、一般ユーザーのストーリーの合間に差し込まれる広告です。クリエイティブを作成するときには、以下のポイントを参考にしてみてください。
- 洗練されすぎていないカジュアルな写真
ストーリーは24時間で投稿が消えるという特徴があるため、通常の投稿よりも気軽に投稿するユーザーが多いです。そのため、ストーリーズ広告のクリエイティブも美しすぎない方が馴染みます。 - スワイプアップで次のアクションを促す
ストーリーズ広告のクリエイティブでは、次のアクションを促すボタン(コールトゥアクション)が色々と用意されています。たとえば、「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「購入する」など全部で10種類以上のボタンが用意されていますので、目的に合わせて使いましょう。 - プロフィールアイコンの表示
アカウント自体の認知を拡大したいときには、プロフィールアイコンへ矢印を向けて「公式アカウントはこちら」「他の投稿はこちら」などの文字を表示すると効果的です。 - 企業名や商品名、サービス名をPRしすぎない
企業名や商品名、サービス名をPRしすぎると広告感が出てしまい、ユーザーに嫌がられてしまう可能性があります。後半に紹介するといった工夫をしましょう。 - 絵文字やスタンプで一般ユーザー感を演出
ストーリーは絵文字やスタンプが豊富で、多くの一般ユーザーに使われています。この絵文字やスタンプを使うことで、広告感を打ち消し、日常の一コマ感を演出できます。
投稿(画像)の場合
フォーマット
- 画像のアスペクト比:正方形(1:1)を推奨
※横長(1.91:1)と縦長(4:5)も可 - 最大サイズ:30MB
- 画像、動画のファイル形式:jpg、png
- 最大解像度:1,936×1,936px
- 最小解像度:正方形(600×600px)、横長(600×315px)、縦長(600×750px)
クリエイティブ作成時のポイント
画像(写真)広告は、一般ユーザーのフィードに表示される広告です。クリエイティブを作成するときには、以下のポイントを参考にすると効果的です。
- 広告感を出さない
まるで雑誌の一面のような写真よりも、日常の一部のような写真の方がユーザーのフィードに違和感を与えません。 - コールトゥアクションを利用する
「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「購入する」など全部で10種類以上のボタンが用意されていますので、目的に合わせて使いましょう。 - 写真が複数枚あるときは、次の写真を見るアクションを促す
写真広告はカルーセル広告にすれば、写真を2〜10枚アップできます。人によっては2枚目以降も写真があることに気づかないこともあるので、矢印を表示するなど2枚目へ促す工夫をしましょう。
投稿(動画)の場合
フォーマット
- 画像のアスペクト比:正方形(1:1)、横長(1.91:1)、縦長(4:5)
- 動画の長さ:1〜60秒
- 最大サイズ:4GB
- 画像、動画のファイル形式:MP4またはMOVを推奨(ほとんどのファイルが可能)
- 最大解像度:1,936×1,936px
- 最小解像度:正方形(600×600px)、横長(600×315px)、縦長(600×750px)
クリエイティブ作成時のポイント
動画広告は、写真広告と同様に一般ユーザーのフィードに表示される広告です。ストーリーズ広告や写真広告と重なる点もありますが、以下にクリエイティブを作成する際のコツをまとめました。
- ストーリーのある動画を作る
動画広告は、ユーザーの目を一瞬止めても3秒以内に見るのをやめてしまう人が多いです。そのため、3秒以内にユーザーの興味・関心をぐっと引き寄せることが重要です。大切なのは「ユーザーが自分ごととして見たくなる情報を盛り込んでいるか」。3秒先も見たくなるストーリーを作りましょう。 - コールトゥアクションを利用する
動画を見た後にしてほしいアクションをわかりやすくするために、「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「購入する」などのボタン(コールトゥアクション)を利用しましょう。
インスタグラム広告のクリエイティブ成功事例とは
インスタグラム広告のクリエイティブを作成するポイントについて解説しましたが、「実際に成功しているクリエイティブが見たい!」と思われている方もいるでしょう。
そこで、こちらでは実際のクリエイティブ成功事例をまとめました。
成功事例①:楽天学割
「楽天学割」は、15~25歳の学生なら無料で登録できるサービスです。
会員登録者を増やすためにストーリーズ広告を利用した結果、新規会員獲得増加率(前月比)が338%、クリック単価削減(前月比)が56%になりました。
クリエイティブは、ストーリーズ内で違和感が出ないように広告訴求を抑えたオーガニックに近いクリエイティブを作成。
また、ターゲットとする若年層の日常的なシーンを想起させるビジュアルを制作するために、カメラではなくスマホで撮影しました。
参考:https://business.instagram.com/success/rakuten-japan/
成功事例②:ニフティ不動産
「ニフティ不動産」は有名不動産サイト掲載の賃貸物件や購入物件から、豊富な条件でまとめて検索できる不動産情報サイトです。
アプリインストール数の増加を目的としてストーリーズで動画広告を出稿した結果、アプリインストール数が23%増加しました。
ユーザーがタップしたくなるようなスピード感のある動画の作成により、より多くの内観イメージをユーザーに紹介。
また、スタンプを配置することで、よりユーザーのオーガニック投稿に近い構成でのクリエイティブアピールをしました。
参考:https://business.instagram.com/success/nifty-lifestyle/
成功事例③:J&Co. Jewellery
J&Co. Jewelleryは、スターリングシルバー製ジュエリーを専門とする、種類豊富なモダンテイストのジュエリーを販売するブランドです。
フォロワー数5万人達成を記念したオンラインセール開催時に、Instagramストーリーズに動画広告と写真広告を掲載した結果、総売上の58%を生み出しました。
具体的には、FacebookニュースフィードとInstagramフィードへの広告配信に加え、ストーリーズで動画広告を掲載。ブランドのジュエリーの魅力的な画像と一緒に割引コードを掲載しました。
広告のターゲットは、ジュエリー、アパレル、アクセサリーに特に興味を持つ、米国在住の18歳以上の女性。コンバージョンを最適化して、購入する可能性の高い女性に広告を配信しました。
参考:https://business.instagram.com/success/j-co-jewellery/
成功事例④:CipiCipi
Z世代やミレニアル世代の女性から高い人気を誇る日本の化粧品ブランド「CipiCipi」では、Messenger向けの自動応答機能を導入しました。
若い女性が商品を手にする可愛らしいイラストで目を惹き、ユーザーが内容に興味を持ち始めると性格診断を受けてみるよう自動応答機能で案内。フィードとストーリーズでCTAを分け(フィードではクリック、ストーリーズでは上にスワイプ)、ユーザーの導線をスムーズにしました。
その結果、コンテンツの視聴数が73%増加。既存の自動応答機能にInstagram向けMessenger APIを組み合わせることによって、利用者とのコミュニケーションを強化することができた事例です。
参考:https://business.instagram.com/success/cipicipi/
成功事例⑤:ANA
ANAは、すべての人に優しい空を目指すというビジョンを、より多くの人に認知してもらうために、夏季スポーツの祭典の1年前キャンペーンを展開しました。
Instagramストーリーズの縦型全画面フォーマットを活用して広告配信したところ、リーチ数が24%増加し、200万人以上にリーチすることに成功しました。
クリエイティブは、3枚の静止画をベースとしたスライドショー形式の動画を作成し、画面の下部分にロゴやキャンペーンメッセージを常時テキストで表示させておくことで、ブランドイメージやメッセージが効率よくユーザーに伝わるものになっています。
広告のターゲットは、ANAが支援しているスポーツイベントへの関心層に加えて、スポーツ全体に対して興味関心がある層や、ダイバーシティに関する興味関心がある層にまで広げることで、ANAが伝えたいメッセージに対して共感が見込めそうな層を狙いました。
参考:https://business.instagram.com/success/ana/
成功事例⑥:婚活ツヴァイ
『ツヴァイ』は大手結婚相談所で、結婚相手紹介サービスを提供しており、新規会員獲得のためにInstagramストーリーズ広告を配信していました。
年齢や婚姻歴に基づいたターゲティングに合わせたメッセージを伝えるだけでなく、ブランドのサービスや世界観をより強く伝えるために、通常のストーリーズ広告と合わせてストーリーズカルーセル広告の配信も行いました。
ストーリーズカルーセル広告のクリエイティブでは、左右へのタップを促す仕掛けをいれて、ユーザーが興味を持ったコンテンツを能動的に視聴選択するようにした結果、クリック率が63%向上しました。
参考:https://business.instagram.com/success/zwei/
まとめ
インスタグラム広告で効果的なクリエイティブの作成ポイントや成功事例について解説しました。
「インスタグラム広告を出したいけど、どんなクリエイティブを作ればいいか分からない」という方は、ぜひ今回のポイントを意識しながらクリエイティブを作成してみてくださいね!
また、クリエイティブはいくつか作ってA/Bテストをするのもおすすめです。自社にとってより効果のあるクリエイティブを試行錯誤しながら見つけていきましょう!
ワンクルーズのInstagram広告の運用は、10万円/月(税別)から可能です。
「これまで獲得出来なかった層の新規顧客を獲得したい」
「今かけている広告宣伝費全体の効率をあげたい」
「サービスや商品のストーリーをもっとユーザーに知ってほしい」
という場合は、Instagram広告を始めるタイミングかもしれません。
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