指標の中でも古株と言える、平均掲載順位が廃止されます。ここでは平均掲載順位についてのおさらいと、それに取って代わる新しい指標を紹介します。レポートに使用している・APIで数値を取得しているといった方々は対応が必要です。
また何はなくとも「とりあえず見ていた」という方も、これを機に指標の意味を理解して、解析に生かして貰えたらと思います。
■Google広告の平均掲載順位が廃止
「平均掲載順位の廃止」については、今年2月にアナウンスがされていましたが、8月に入り具体的な日程がリリースされています。
平均掲載順位のサポートが9月30日の週より終了します。
平均掲載順位は掲載位置を正しく反映していなかった!?
そもそも掲載順位が1位だからと言って、検索結果ページの一番上に表示されているワケではありませんでした。
検索結果画面での広告表示位置は、オーガニック検索結果の上に4枠 / 下部に3枠です。
そして下記画像の赤枠で囲った広告はどちらも平均掲載順位は1位です。
上部枠内での1位と下部枠内での1位。果たして1位の価値は同じでしょうか?
表示順位とパフォーマンス
実際の検索結果画面での上部表示、とりわけ最上部表示の広告のパフォーマンスは当然ながら良くなります。
下の表はオーガニック検索の検索結果とクリック率の関係です。
掲載順位 | クリック率 |
---|---|
1位 | 39.6% |
2位 | 18.4% |
3位 | 10.1% |
4位 | 7.6% |
5位 | 5.1% |
参照:FristPageSage(リンク先は英語サイトです) Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2022 https://firstpagesage.com/seo-blog/google-click-through-rates-ctrs-by-ranking-position-in-2022/
1位から2位にかけてはクリック率が半減。
それ以降も1つ順位が下がるごとにクリック率減少が認められます。
広告の掲載順位に関しても同様の傾向を示します。
広告出稿に関しては、上部表示が重要なミッションであることが数値からも見て取れると思います。
そして「掲載位置を把握するより正確な指標を設けたので、皆さんそっちを使ってくださいね」とGoogle先生は仰ってるわけです。
■平均掲載順位に代わる新しい指標
平均掲載順位に取って代わる指標として、Googleは以下のアナウンスをしています。
検索結果ページの上部と最上部に関する指標
そして検索結果画面での広告表示位置を以下のように定義しています。
上部4枠:検索結果ページの上部
一番上 :検索結果ページの最上部
それではこのことを頭の片隅において、新指標をみてみましょう。
平均掲載順位に代わる新指標
①ページ上部インプレッションの割合
ページ上部インプレッションの割合 = 検索結果ページの上部で発生したインプレッションの数 ÷ すべてのインプレッション数
インプレッションが発生した自社広告のうち、上位4枠に表示されたものの割合です
②ページ最上部インプレッションの割合
ページ最上部インプレッションの割合 = 検索結果ページの上部の一番上で発生したインプレッションの数 ÷ すべてのインプレッション数
母数は同じで、そのうち最上部に表示されたものの割合です。
③検索広告のページ上部インプレッション シェア
検索広告のページ上部インプレッション シェア = 検索結果ページの上部インプレッション数 ÷ ページ上部インプレッションの推定数
こちらは、検索結果ページの上部で発生したインプレッション数を、ページ上部に表示される可能性があったインプレッションの推定値で割ったものです。
④検索広告のページ最上部インプレッション シェア
検索広告のページ最上部インプレッション シェア = 検索結果ページの最上部インプレッション数 ÷ ページ上部インプレッションの推定数
こちらは、検索結果ページの最上部で発生したインプレッション数を、ページ最上部に表示される可能性があったインプレッションの推定値で割ったものです。
新指標の性質を理解する
インプレッションシェアという単語が登場したので、一緒にこっちもおさらいしましょう。
もっと詳しく知りたい方はこちら▼
言ってしまえば①と②は内輪の話です。
母数はあくまで自社広告で発生したインプレッションです。その中で上部に表示されたものの割合を表しています。
それに対して③と④は敵と戦った結果の話です。
競合と表示位置を争っている際に舞い込んでくる「上部に表示されるチャンス」を、実際にモノにして表示を勝ち取った割合です。
①と②を見て満足してしまいそうですが、広告表示はオークションである以上、必ず「競争の結果」です。
③と④もしっかりと確認していきたいところですね。
まとめ
見慣れた指標が新しいものに置き換わってしまうことには多少のストレスを感じるところですが、ここは日進月歩のWEB広告業界です。諦めてキャッチアップしていきましょう。
また平均掲載順位を使用しているレポートがある場合や、APIで平均掲載順位を取得している場合は、新指標への置き換えが必要になってきます。廃止まではまだ1ヶ月あるので慌てずに対応したいですね。
余談
上記で挙げた4指標に加えて下記の指標も追加されています。
言わば「あなたがチャンスをモノに出来なかった割合とその理由を教えてあげるよ」というものです。
実際に上部表示を勝ち取っていく為にはインプレッションシェアと損失率を見ないとチューニング出来ません。
指標の意味は眺めているうちに掴めてきますので、ご自身の解析用のレポート等に組み込んでみるといいかもしれません。
パフォーマンスチューニングの為の新指標
検索結果ページの最上部インプレッションシェア損失率(予算)
予算の低さが原因で、オーガニック検索結果ページの最上部に広告が表示されなかった割合の推定値
検索結果ページの上部インプレッションシェア損失率(予算)
予算の低さが原因で、オーガニック検索結果ページの上部のどこにも広告が表示されなかった割合の推定値
検索結果ページの最上部インプレッションシェア損失率(ランク)
広告ランクの低さが原因で、オーガニック検索結果ページの最上部に広告が表示されなかった割合の推定値
検索結果ページの上部インプレッションシェア損失率(ランク)
広告ランクの低さが原因で、オーガニック検索結果ページの上部のどこにも広告が表示されなかった割合の推定値
これまであまり意識していなかった方にとっては取っ付きにくい指標かもしれませんが、「必ず競合と争っている」ことを意識して、使いこなせるようになっていきたいですね。
それでは!
ワンクルーズのリスティング広告運用は、10万円/月(税別)から可能です。
10万円の中には、出稿費用・初期設定・バナー制作費・運用手数料まで全て含んでおりますので、乗り換え費用やアカウント構築費用等は一切かかりません!
ワンクルーズは、Google社から成功事例として紹介されただけでなく、
創業以来、契約継続率90%を維持しており、1,000を超えるアカウントの運用実績があります。
契約は1ヶ月単位で、期間の縛りは一切ございません。手数料の安さをうたう業者もあると思いますが、重要なのは費用対効果!
そこに見合う信頼できる業者をお探しなら迷わずワンクルーズへご相談ください!
おすすめの記事一覧
- 良い代理店か否かを見極める13個のポイント
- インスタグラム広告出稿におけるおすすめの媒体
- 中小企業がネット広告代理店を選ぶ時に比較すべき5つのポイント
- インターネット広告で効果が出ない時に見るべきチェックポイント