若者を中心に大きな注目を浴びているプラットフォーム「TikTok(ティックトック)」。TikTokにはマーケティングに役立つ機能が数多くありますが、中でも最近話題を読んでいるのが「ハッシュタグチャレンジ」です。
本記事では、TikTokのハッシュタグチャレンジについて概要を解説するとともに、実際にハッシュタグチャレンジを活用してビジネスを成功させた3つの事例を紹介します。さらに活用のメリットやハッシュタグチャレンジの種類、やり方と費用、活用のポイントも解説しますので、TikTokアカウントを運用している企業や個人の方はぜひ参考にしてみてください。
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TikTokのハッシュタグチャレンジとはなにか
「ハッシュタグチャレンジ」とは、TikTok広告の種類の1つ。特定のハッシュタグに関連する動画をユーザーに投稿してもらうことで、商品やサービスを宣伝するユーザー参加型の広告のことを指します。
商品やサービスを宣伝したい企業が、TikTok側と協力してオリジナルのハッシュタグを作成。そして、インフルエンサーを起用するなどしてそのハッシュタグが多く投稿されるように促します。するとそれを見た一般ユーザーが「チャレンジ動画(インフルエンサーの投稿を真似して作った動画のこと)」を投稿し、どんどん広がっていくという仕組みです。
TikTokのハッシュタグチャレンジでの成功事例
では、実際にTikTokのハッシュタグチャレンジを活用してビジネスに成功した事例を見てみましょう。それぞれ成功のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
日本マクドナルド「#ティロリチューン」
「#ティロリチューン」は、大手ハンバーガーチェーン「マクドナルド」が実施したハッシュタグチャレンジです。マクドナルドの人気商品でもあるポテトの揚がる音に合わせてダンスを踊り、最後に「はい、500円」とコメントするというもの。500円で購入できる「バリューセット」の宣伝を目的とした施策です。
誰もが一度は聞いたことのある音源を用いたこと、そしてワンコインで購入できるお手軽さが話題となり、23日間で1億回を超える再生回数、チャレンジ動画の数は5万件を記録しました。
メキシコレストラン「Chipotle」
アメリカを中心に複数店舗を展開するメキシコレストラン「Chipotle」では、ハロウィンの時期に合わせてハッシュタグチャレンジを実施。仮想したユーザーが音楽に合わせて楽しくダンスする動画が話題になり、多くのユーザーがチャレンジ動画を投稿しました。
また、このハッシュタグチャレンジでは、ランキング上位の動画を投稿したユーザーにブリトー1年分のプレゼントが付与されるというキャンペーンも同時に実施されました。ユーザーにお得感を感じさせて投稿を促したのも、このハッシュタグチャレンジが成功した理由の1つといえそうです。
香取慎吾さん「#香取慎吾参上」
タレントの香取慎吾さんは、自身が出演するABEMAの番組「7.2新しい別の窓」の企画の1つとして、「#香取慎吾参上」というハッシュタグチャレンジを実施。ユーザーにこのハッシュタグを付けて投稿を行ってもらい、その中から抽選で10名に香取慎吾さん本人からメッセージが届くという内容です。
番組や新曲の宣伝効果はもちろん、香取慎吾さんのファンがメッセージ欲しさにTikTokアカウントを開設するなど、思わぬ方向の効果も得られた成功事例です。
TikTokのハッシュタグチャレンジを活用するメリット
TikTokのハッシュタグチャレンジを活用するメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 強い拡散力がある
- 多くのユーザーを巻き込んだUGCが生まれやすい
- 若い世代はもちろん、最近は30〜40代にもリーチ可能
- 消費金額がほかのSNSよりも高く、購買につなげやすい
- 動画を低コストで作成できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
強い拡散力がある
TikTokのハッシュタグチャレンジは、その強力な拡散力により、短期間で多くの人々に広がる可能性があります。
通常、投稿は投稿者のフォロワーにしか届きません。しかしハッシュタグチャレンジの動画はTikTokの「おすすめ」欄にも載りやすく、さらにハッシュタグそのもので検索するユーザーもいるため、フォロワー以外のユーザーにも届く可能性が高いのです。
多くのユーザーを巻き込んだUGCが生まれやすい
拡散力が高いハッシュタグチャレンジは、そのぶん多くのユーザーを巻き込んだUGCが生まれやすいという特徴があります。UGCとは、「User Generated Contents(ユーザー生成コンテンツ)」の略で、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツのこと。ユーザーが投稿した写真や動画のほか、口コミなども該当します。
UGCが増えた商品・サービスは信頼性が高く、購入されやすい傾向にあります。UGCの大量生成は、売上アップだけでなく、サービスや企業の認知拡大、ブランドイメージの確率にも効果的です。
若い世代はもちろん、最近は30〜40代にもリーチ可能
TikTokはもともと10〜20代の若い世代が多く利用していたSNSプラットフォームですが、最近では30代や40代のユーザーも増えています。実際、「最近TikTok始めてみたんだよね」と30〜40代の方々が口にしているのを聞いた経験がある方も多いのではないでしょうか。
ハッシュタグチャレンジは企業やブランド側でテーマを決めることができるため、幅広い年齢層にアピールすることが可能です。
消費金額がほかのSNSよりも高く、購買につなげやすい
TikTokのユーザーは、他のSNSプラットフォームに比べて消費意欲が高く、購買行動につながりやすいといわれています。「TikTok売れ」という言葉が生まれるほど、TikTokの販売効果は期待できるのです。
特にハッシュタグチャレンジの場合、ユーザーをサイトに誘導しやすいという特徴があります。他のSNSではあまり効果がなかった場合でも、ハッシュタグチャレンジを通じて購買につながる可能性があるのです。
動画を低コストで作成できる
TikTokは、動画を手軽に作成することができるプラットフォームです。編集機能が優れているため高度なスキルや装備は必要なく、実際に多くのユーザーがスマホ1つで動画を作成・投稿しています。
そしてそれは企業やブランドとして活用する際も同じで、ハッシュタグチャレンジのための動画制作には特別なスキルや膨大な予算は必要ありません。むしろクオリティが高すぎる動画は一般ユーザーには真似しにくく、ハッシュタグチャレンジではあまり好かれない傾向さえあります。
広告予算を確保しにくい個人や小規模なビジネスでも、気軽に参加できるのがハッシュタグチャレンジのメリットといえるでしょう。
TikTokのハッシュタグチャレンジは4種類
TikTokのハッシュタグチャレンジには、以下の4種類があります。
- スタンダードハッシュタグチャレンジ
- ハッシュタグチャレンジプラス
- バトルハッシュタグチャレンジ
- ベーシックハッシュタグチャレンジ
それぞれの大きな違いは、保証インプレッション数(広告が特定の期間内に最低限表示される保証された回数)とおすすめ欄への掲載期間です。詳しく見ていきましょう。
スタンダードハッシュタグチャレンジ
ハッシュタグチャレンジの中でももっともスタンダードなのが、「スタンダードハッシュタグチャレンジ」です。ハッシュタグチャレンジを始めて活用するという場合やどれを選んだら良いのか分からないときにはこれを選ぶと良いでしょう。
- 費用:約1,500万円
- 保証インプレッション数:起動画面広告 650万、インフィード広告 900万
- おすすめ欄への掲載期間:6日間
ハッシュタグチャレンジプラス
ブランドコミュニケーションが追加された「ハッシュタグチャレンジプラス」。より認知度を高めたい企業・ブランドにおすすめです。
- 費用:約1,700万円
- 保証インプレッション数:起動画面広告 650万、インフィード広告 650万
- おすすめ欄への掲載期間:5日間(奇数日のみ)
バトルハッシュタグチャレンジ
「バトルハッシュタグチャレンジ」は、複数のハッシュタグをバトル形式で戦わせるハッシュタグチャレンジです。ゲーム性があり、多くのユーザーが参加しやすい傾向にあります。
- 費用:約2,000万円
- 保証インプレッション数:起動画面広告 650万、インフィード広告 360万
- おすすめ欄への掲載期間:3日間
ベーシックハッシュタグチャレンジ
4つの中でもっとも低コストで出稿できる「ベーシックハッシュタグチャレンジ」。他のハッシュタグでは配信されるバナーがないため露出は少なくなりますが、より気軽に出稿したいという企業・ブランドにおすすめです。
- 費用:1,000万円
- 保証インプレッション数:起動画面広告 650万、インフィード広告 360万
- おすすめ欄への掲載期間:3日間
TikTokのハッシュタグチャレンジ やり方と費用
ここでは、企業やブランドがハッシュタグチャレンジを行う際のやり方と費用感を紹介します。
ハッシュタグチャレンジのやり方
ハッシュタグチャレンジを実施する流れは、以下のとおりです。
- 申請する
- 広告として使用する素材(音源・バナー・エフェクトなど)を集める
- インフルエンサーと動画を撮影する
- TikTokに動画をアップロードする
申請から動画のアップロードまでの期間の目安は、約1ヶ月です。ただしインフルエンサーのスケジュールやトラブルによっては制作に時間がかかってしまうこともあるため、掲載期間が決まっている場合はできるだけ早めに準備しましょう。
ハッシュタグチャレンジの費用
前述したとおり、ハッシュタグチャレンジの費用は1,000万円〜2,000万円程度です。
ただし時期や申込み状況によって変動する可能性もあるため、詳しくはTikTok公式もしくは広告運用代理店に相談してみましょう。
ハッシュタグチャレンジのオプション機能
ハッシュタグチャレンジには、「クリッカブルスタンプ」「マストバイスタンプ」という2種類のスタンプがオプションとして使えます。
クリッカブルスタンプは、ユーザーが動画を作成する際に使用できるスタンプ。クリックするとLPに遷移するため、コンバージョンを促進することができます。一方のマストバイスタンプは、店舗で販売している商品にQRコードを記載し、それを読み取ってゲットできるスタンプのこと。店舗での商品購入を促せます。
どちらも500万円の追加費用が発生するため、予算に余裕がある場合はぜひ検討してみてください。
TikTokのハッシュタグチャレンジを成功させるポイント
最後に、TikTokのハッシュタグチャレンジを成功させるポイントを6つ紹介します。
最初の数秒でのインパクトを大事にする
TikTokの動画は非常に短く、ユーザーの注意を引くためには最初の数秒で強烈なインパクトを与える必要があります。視覚的な要素や思わず見てしまうシーンを組み込み、ユーザーが興味を持ち、動画を最後まで見るように誘導することが重要です。
印象に残る音楽とマッチした内容にする
TikTokでは次々に別の動画が流れてくるため、印象に残る音楽で注目を集めることも大切です。ハッシュタグチャレンジを成功させるためには、印象的で興味深い音楽を選び、その音楽に合わせたコンテンツを作成しましょう。音楽とコンテンツがマッチしていると、ユーザーはより共感しやすくなり、チャレンジに参加したいという気持ちが高まります。
マネしやすく、マネしたくなる内容
成功したハッシュタグチャレンジの多くは、ユーザーが簡単に参加できるものばかりです。ユーザーが動画を見てすぐに自分でも真似したくなるような挑戦やダンス、ユーモアのあるシチュエーションなど、参加しやすい要素を取り入れることで、より多くのユーザーが参加しやすくなります。
目立って興味を引くバナーにする
ハッシュタグチャレンジの成功には、目を引く魅力的なバナー(サムネイル画像)を作成することも重要です。バナーはユーザーの目に留まる最初の要素であり、クリックや視聴につながる重要な役割を果たします。色鮮やかで魅力的なイメージやテキストを使用し、ユーザーの興味を引くバナーを作成しましょう。
インフルエンサーの起用
大きな影響力を持つインフルエンサーを起用することで、より多くのユーザーにアプローチすることができます。
より拡散力を高めるには、商品やサービスに関連しそうなインフルエンサーを選ぶことが重要。また、TikTokだけでなく、他のSNS(Twitter・Instagramなど)のフォロワー数も加味した上で選定しましょう。
TikTokを扱う広告代理店に依頼する
「TikTokの運用に自信がない」「広告を出すのが始めてでやり方が分からない」という場合は、TikTokに関する専門知識と経験が豊富な広告代理店に依頼するのもおすすめです。
広告代理店であれば、過去の成功事例の傾向や成功のポイントも詳しく理解しています。ハッシュタグチャレンジを含めたTikTok運用全般の相談もできるため、ぜひ活用してみてください。
「TikTokを使って今すぐ集客したい」という場合、TikTok広告を配信するのがおすすめです。弊社の広告運用サービスは少額予算から利用可能ですので、まずは一度ご相談ください。
まとめ
TikTok広告にはさまざまな種類がありますが、中でも高い効果が期待できる「ハッシュタグチャレンジ」。広告主がオリジナルのハッシュタグを作成し、インフルエンサーを起用するなどしてそのハッシュタグを流行らせ、ユーザー自身に商品やサービスを宣伝してもらうという広告です。
ハッシュタグチャレンジには強い拡散力があり、多くのユーザーを巻き込んだUGCが生まれやすく、購買につなげやすいというメリットがあります。動画を低コストで作成できるのも魅力の1つです。
TikTokを活用したマーケティング施策を考えているという企業・ブランドの方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
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